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終活関連お勧め本①『LIFESPAN~老いなき世界』『終活スペシャリストになろう』

『LIFESPAN(ライフスパン)』~医療における革命の書 !

『LIFESPAN(ライフスパン)』は、巷に溢れたあらゆる医療・健康に関する書籍の100冊分にも匹敵する革命の書です。
 著者デビッド・A・シンクレアは遺伝学の世界的権威で、老化の原因や若返りの方法に関する研究で知られています。
 本書は、医療的素養のない一般読者には容易に読み進められる本ではありません。
 しかし、「老化はありふれた病気」であり、遺伝子及び情報工学を応用すれば、近い将来ガンやアルツハイマーを治療したり、予防することができるという著者の主張は説得力があります。
 著書の老化研究は、人生100年時代が単なるスローガンではなく、詳細なデータに基き、健康寿命を延ばすことができる現実であることを思い知らされます。

 例えば、各自がゲノム(遺伝子)をスキャンしておくことで、各々異なる疾患発症リスクを遺伝子レベルで把握し、予防するというものです。
 個人の情報管理に大きな課題はあるものの、中国の徹底したコロナ封じ込め政策から、その一端は伺えます。
 本書の言及は、老化のメカニズムを解明するに留まらないが故に、傑出しています。
 人類を脅かす医療の最大危機は感染症のパンデミックであることを、市場経済に影響された20世紀後半のワクチン開発の遅れから断言していた先見性には驚きます。

『終活スペシャリストになろう』~終活のガイダンス書

 著者は、一般社団法人終活協議会の竹内義彦代表です。
 超高齢社会における終活の必要性を、その社会的背景やデータをもとに、分かりやすく解説されています。
 併せて、ケース事例を入れることで、終活を一般読者にも我が事として理解できるような文章構成になっている点が優れています。
 本書はタイトルの通り、終活の専門家をたくさん養成していきたいという著者の思いはあると思われるが、実は終活の本質は何かというところにまで言及しているところが、終活のノウハウを扱った類書との明確な違いがあります。
 著者の終活に対する理念は「誰もが生き生きと最後まで自分らしい人生を送れるような社会をつくること」です。