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悔いなく生きるチャレンジ人生

人生100年時代をどう生きる?

 人生100年時代と言われる現在、日本人の平均寿命は男性81歳、女性87歳で世界に先駆けた超高齢社会になっています。
「現代日本人の年齢はかつての七掛け」という『年齢7掛説』というのがあります。ということは、今の65歳はかつての45歳に相当するとも言えるのです。
 この説の真偽はともかく、以前は還暦に赤いちゃんちゃんこを着て、長寿のお祝いをするという風習をよく見かけましたが、今ならば喜ばれるどころか「老人扱いするな!」と怒られるかもしれません。
「人はいつか死ぬ」と頭では分かっていても、70歳を過ぎても、80歳になっても、明日自分が死ぬとは考えないのが人の常です。
 今年初め、私が地域の公民館で終活関連のセミナーをやっている時に、隣りの会議室で行われていた催しに来ていた参加者に声をかけられました。
「この催しは、何の会かね?」
「はい、終活に関するセミナーです」と応えると、その方は
「そうかね。80歳を過ぎたばかりの私にはまだ少し早いかな」と微笑んで言いました。
 私は、元気溌溂としたこの方に感心しつつも内心苦笑しましたが、誰もが少なからず、自分だけはいつまでも若いと思っているのも普通のことです。
 2025年には65歳以上の5人に1人が認知症になると推計されており、平均寿命が80歳を超えたとしても、シニア世代に残されたアクティブな時間はそう長くはありません。

「あなたの人生で最も後悔していることは?」

 私は特別な能力もなく、60歳定年まで雇われの身で働いてきた、どこにでもいる普通の人間です。
 若い頃には思ってもみなかったことですが、私は55歳を過ぎた頃から、自分がいつかこの世を去るとき、「我が人生に悔いなし」と思えるだろうかと、漠然と考えるようになりました。
 自分の過去を振り返ると、「とりたてて不満はないが、可もなく不可もなく、そこそこの人生しか歩んでこなかった」というのが実感で、「このまま最期を迎えるのは少し心残りだな」と思いました。

 米国の調査会社が80歳以上の高齢者に行った、「あなたの人生で最も後悔していることは何ですか」という問いに、7割の人が同じ回答だったという興味深いデータがあります。
 その回答は、「チャレンジしなかったこと」です。
「チャレンジしなかったことが一番後悔する」という調査結果に、私は大きな衝撃を受けました。
 人は、自分の思うようにことが進まなかったり、上手くいかなかったりして、失望することはありますが、本当に後悔するのは、失敗したことではなく「何もしなかった」ことだというのです。

後悔しない人生にしたい

 私は55歳を過ぎた頃から「我が人生に悔いなし」と思って逝きたいと本気で考えるようになりました。
 それまでの私はどちらかと言えば、人の顔色を伺いながら物事を決める優柔不断で煮え切らないタイプで、なかなか行動に移せない人でした。
 考えることはしても行動できない自分の性格は一朝一夕には変わりませんでしたが、少しずつ変えていくように意識して努めました。

 私は「あなたの人生で最も後悔していることは何ですか」という問いに、7割の人が「チャレンジしなかったこと」という調査結果がずっと頭から離れませんでした。
「何もしないで悔やむより、失敗して後悔したほうがいい!」
 そして、何にチャレンジするかは分かりませんでしたが、私はとにかくチャレンジすることを決めました。
 60歳の定年を迎えた私は、勤めていた勤務先の雇用延長もできましたが、年老いた母親の介護もいつかはしなければならない状況だったので、きっぱりと退職しました。

 定年後の私は、興味関心のあることには、とりあえず首を突っ込んで、やりたいと思ったことはあまり考えずに、とにかくやってみるというスタンスに変わりました。
 いま私は、チャレンジする人生を楽しんでいます。
 いつか最期を迎えるとき、多分後悔することは少ないだろうと思っています。