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あなたの幸せは何ですか?

樺沢紫苑『The Three Happiness~精神科医が見つけた3つの幸せ』

最近読んだ本で私が一番にお勧めするのが、精神科医樺沢紫苑の『The Three Happiness~精神科医が見つけた3つの幸せ』です。
 この本は、幸せについて考えるのに、とても実用的な書です。
まず、あなたにとつて幸せとは何ですか、という問いかけに「私の幸せは〇〇です」と即答できる人はどれくらいいるのでしょうか。
 我が国における現実の幸福感について見ると、「一流大学に入り、一流企業に勤め、適齢期に良き伴侶と結婚して、子供にも恵まれ、家族が円満に暮らせる」という最大公約数的な幸せのあり方は、もはや幻想に過ないように思います。
それが証拠に、日本人の幸福度は世界幸福度ランキング2020では世界第62位で、主要先進国では最低です。
 経済的にはGDP世界第3位、子供の高等教育機関への進学率は高く、社会保障制度も整備され、何より治安の良さは世界一の日本に住む人々が、なぜ幸福感が低いのか?
 樺沢さんは私たちが信じる既存の「幸せになる方法」が間違っているからだと断言します。

幸福になるための実用書

 一方、少し質問を変えて、「あなたは具体的にどういう状態の時、幸せを感じると思いますか?」という問いに対しては、様々な答えが予想されます。
「健康で毎日を過ごせることが幸せ」「親しい友人とおしゃべりするのが幸せ」「仕事にやりがいをもってできるのが幸せ」「美味しいものを食べることが一番の幸せ」等々、人が幸せと感じることは千差万別です。
こうした百人百様の幸せのあり方も含めて、樺沢さんは、本書の冒頭で「この本は幸福論ではなく、幸福になるための実用書です」と明言しています。
 幸せについて書かれた本を何冊読んでも、結局のところ幸せになる方法はよく分からないというのが大方の実感ではないでしょうか。
 樺沢さん自身も最初は幸せとは何かが分からなかったと言います。
 その彼が「幸せになる方法」を具体的に、実践的に、明快な「To Do(すべきこと)」として示したのが本書です。
「幸せを考える」のではなく「幸せになる」ためのガイド本に、興味ある方は是非手に取って見て下さい。