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ライフシフトモデル④ マルチな才能を持つ聞き上手な表現者

マルチな才能とユニークな子育て

 須藤かおりさん(ご本人の了承を得て、実名で紹介させて頂きます)は、男の子と女の子の2児のママです。
 男の子にコミュニケーションの発達障害がありますが、この子を主人公にして4コママンガを描き、子どもとコミュニケーションをとってきたという、とてもユニークなママさんです。
 私は福祉関係の仕事をずっとやってきたので障がいがあるお子さんを持つ親御さんも知っていますが、須藤さんの子育てはかなり異色です。
 障がい者の親御さんは、当たり前ですが我が子に対する思い入れが、普通のお子さんの親に比べて強い場合が多く、親子の距離感が密接なのが普通です。
 しかし、須藤さんのお子さんとの距離感は絶妙で、決して子どもを囲い込むような関係にはなりません。
 これはお子さんに障がいがあっても、須藤さんが1個の人格として子どもを認めているからだと思います。 
 子の人格を認めるのは、言うは易いですが、普通の親は子どもに障がいがなくてもなかなかできません。
 多分、須藤さんも初めからこうした子育てができた訳ではなく、色々とご苦労があったとは思いますが、今はとても素敵なママさんです。
 須藤さんのマルチな才能はマンガを描くだけには留まらず、曲を作詞・作曲して自分で歌うこともします。
 自分が作った曲をパパも含めて家族みんなで合唱しようと提案したところ、全員から反対されたというエピソードも、傍から見ると微笑ましいですよね。
 須藤さんが今一番力を入れているのが、傾聴、即ち人の話を聴く活動です。傾聴を拡めていく事業を行う協会で、傾聴について学び、認定講師の資格を取得して、現在傾聴講座を自ら開催しています。

自然体でしなやかな表現者

 須藤さんのマルチな才能は、傾聴活動にも遺憾なく発揮され、傾聴講座をオンライン開催したり、傾聴にまつわる音声配信もライブ配信を含め、既に60回以上続けています。
 実は、私が最近音声配信を始めたのも、須藤さんの影響です。私は音声配信というもの自体を最近まで知りませんでしたが、須藤さんがやり始めたのを、真似して始めました。
 マルチな才能を持つ須藤さんは、基本的にアーティスト=表現者です。外に向かって自らを発信していく能力に長けています。
 表現者としての須藤さんの力が一番に発揮されているのが音声配信です。私も実際にやってみて分かったのですが、一人語りの音声配信は結構難しく、意外にも語り手の性格や人間性がそのまま伝わります。
 私の場合は、自分で言うのも何ですが、生真面目だけど少し面白味に欠けるように聞こえます。
 一方、須藤さんの語り口は自然体で、さわやかな印象がいつも変わりません。
 リスナーが聴いて心地よい語りができるのは、天性のものだと思います。

 ライフシフトモデルとして須藤さんを見ると、無形資産の生産性資産、活力資産、変身資産をバランスよく有しています。
 以前ライフシフトモデルとして紹介した受講生3人は、特定な無形資産を圧倒的に有するタイプで、皆さん著しく個性的です。
 須藤さんの強みはそのバランス感覚ですが、それ以上に優れているのが、柔軟な思考と洗練された行動力です。
 特に、変身資産の3つの要素のうち、「新しい経験に対して開かれた姿勢を持っていること」については、ゼミ受講生の中では一番だと思います。
 表現者としての須藤さんが、今後どう自らをデザインしていくのか、とても楽しみです。