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いき活のススメ③

5.36歳からの所得倍増計画

舟橋裕二さんは、1974年生まれの50歳。1994年20歳で建設会社に就職し、26歳で結婚、長男が誕生します。2003年にマイホームを購入し、同年長女が誕生。 しかし、2009年36歳、リーマンショックにより仕事が減少し、奥さんから「こんな稼ぎじゃ やっていけない!」と言われました。
舟橋さんは、3000万円の住宅ローンと家族を支えていかなくてはならない、しがないサラリーマンでした。 お金を稼いで来いと言われても、労働でしか収入を得る方法を知らなかった舟橋さんは途方に暮れました。 奥さんとお金のことで喧嘩をした日の夜、頭を冷やすため一人で外に出て夜道を歩きながら考えていました。
きっとお金を手に入れる方法はあるはず、今は見えてないだけだと。まずは情報収集をするために沢山の本を読みました。その中で『金持ち父さんと貧乏父さん』という本に出会いました。ある少年が高学歴なのに貧乏な父さんと、中卒なのに金持ちの父さんの二人からお金についての考え方を学んでいくお話でした。そこには「資産とは自分の財布にお金を入れてくれるもの、負債とは自分の財布からお金が出ていくもの」とありました。
舟橋さんは衝撃を受け、資産を持つにはお金を、不動産や紙の資産(株など)にして自分の代わりに働いてもらう必要があると気づきました。 舟橋さんは、いきなり投資をしようとせず奥さんにも一緒に人生について考えてもらう機会だと一念発起しプレゼン資料を作成しました。
最初にライフプラン(収支予測77歳まで)作成し将来的な家計の問題を可視化しました。すると子供2人が大学進学する19年後、学費で家計が赤字に転落することが分かりました。 次に、支出削減プランで生命保険の見直しとして公的な補償や医療費の仕組みを資料にまとめました。最後に、家計の収支を補填するため不動産投資の重要性を説明しました。
「お金が無いのに投資って…」という奥さんの不安な思いも理解できるため、プレゼン資料で納得してもらい、当時まだやる人が少なかった競売で古い戸建てを160万円で落札し、徐々に不動産を増やして、見事危機を回避したのでした。
この経験から舟橋さんは、四つの学びを得ました。 第一に、家庭円満にはある程度お金が必要だ。 第二に、労働収入は時間を切り売りしているので限界がある。 第三に、考え方が変わると行動が変わり、今まで気づかなかったことに気づける(不動産は競売が安い等)。第四に、奥さんに相談してから行動すると家族も応援してくれる。舟橋さんは現在戸建て6軒を所有するサラリーマン不動産投資家として活躍しています。
36歳から始めた舟橋さんのライフプランニングの実践は、将来のお金の問題を解決するヒントになるいき活モデルとして学ぶべきことが多いです。

6.「今が青春」健康マージャン

越谷市を中心に全中高年の介護予防に繋がる生き甲斐支援事業を推進するNPO法人「輝生会(きしょうかい)」は2022年に設立されました。
同会を束ねる1953年生まれの林順一理事長は、とにかくエネルギッシュで行動派人間です。「僕は毎日のスケジュールが詰まってないと落ち着かないんですよ」笑いながら語る林さんが手にするスマホのスケジュール表を覗くと、土日を含めて1カ月の予定がびっしりと埋まっています。
林さんは小学校教諭を皮きりに色々な職業を経て、30歳には既に起業していました。自らもシニア世代になってからは、高齢者のひきこもり問題に関心が高まりました。ひきこもり状態はフレイル(加齢により心身が衰えた状態)を招きやすく、認知症につながる恐れもあります。
林さんは健康体操を取り入れた健康マージャンで介護予防とひきこもり予防を考え、中高年の仲間づくりを目指す市民グループ、NPO法人「耀生会」を発足しました。健康寿命を長く保つには「何か好きなことをやり、人と会うことが必要」と考え、自身も若い頃に熱中したマージャンに注目しました。ただ、マージャンは座ったままで運動不足になりがちなので、専門家の指導を受け、健康体操も行うことにしました。
毎月土、日曜日を中心に仲間が集まり、健康マージャンと健康体操を楽しんでいます。会員に年齢制限はなく、会発足当初は20名程のメンバーでしたが、現在は20代から80代まで100人の会員が集う大所帯になりました。
「健康マージャン」は、「酒を飲まない」「タバコを吸わない」「お金を賭けない」マージャンのことで、不健康要素3つを排除し、純粋に競技を楽しめるようにしたものです。意外にも、シニア層だけではなく、スマホゲーム世代の20代の若者にも人気が高まっているそうです。70代のシニアと20代の孫世代が同じ雀卓を囲んで楽しむ景色は世代を超えた新たなコミュニティづくりの可能性を感じます。
輝生会では、マージャンのほかにも、カラオケ、旅行やハイキングなどを楽しむ「同好会もあります。同会では、「好きなこと、興味あることはメンタル面、体調面にもプラスになります。仲間になりませんか」と呼びかけています。
同会に参加するメリットとしては、マージャン=脳トレで認知症予防になる、お金がかからない、コミュニケーションが取れて孤立しない、などが挙げられています。同会のテーマは「今が青春」。名称は「輝いて生きる」を願い、「輝生会」にしました。林理事長は、「人生100年時代を元気に生きるためにも、ともに行動しませんか」とシニア層に熱く語ります。
林さんは、シニア世代の旗振り役として、「今が青春」を実践する、いき活を体現するトップランナーであると思います。